よくある衛生士へのクレームのベストな対応とは?

歯科衛生士として治療を行えば、クレームが起きることは当然あり得ます。しかし、そのクレームの原因を理解し、適切な対応を行えば患者さんに納得してもらうことができるのです。そのポイントをご説明します。

2018年6月25日 更新
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歯科衛生士として働いていると、患者さんに感謝されることばかりではありません。

ときには「そんな話は聞いてない!」など、意図しないクレームを受け、戸惑ったり傷ついてしまうこともありますよね。

わたし達歯科衛生士も人間です。クレームを受けると決していい気はしませんし、腹が立ったり、しばらく患者さんから言われた言葉が頭の中をグルグル回って落ち込んでしまう…なんて経験を、誰でも1度はしたことがあるはずです。

特に経験が浅い歯科衛生士なら、なおさらクレームに対して敏感になることも多いと思います。

そこでこの記事では、歯科衛生士が患者さんから受けるクレームにはどんなものが多いのか、クレームが起きる原因や対策方法について紹介していきます。

よくあるクレームってどんなもの?

治療期間や治療回数についてのクレーム

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まず患者さんから受けるクレームで多いのが、治療期間や治療回数についてです。

わたし達歯科衛生士には「患者さんのお口全体を健康で快適な状態にしてあげたい!」という想いがありますよね。

しかし患者さんの中には、痛みがある部分や詰めものが取れた部分だけを治療してもらうことが目的の方も多いです。

そのため主訴が改善された後も、スケーリングやブラッシング指導のために何度も通院させられることに不満を感じ、「一体いつになったら終わるんだ!」と歯科衛生士にクレームをいう患者さんもいらっしゃるんです。

治療費についてのクレーム

そしてもう1つ、患者さんから受けるクレームで多いのが治療費についてです。

あなたも、患者さんにインプラントやメタルボンドなど自費治療を勧めたら「嫌な顔をされた」「次回から来院されなくなってしまった」などの経験をしたことはありませんか?

こちらとしては患者さんにとって最適な治療方法を提案しているはずのに、なぜかその意図がうまく伝わらず「この歯医者は高い治療ばかりを勧めてくる!」という不信感を持ってしまう患者さんもいらっしゃいます。


日々の診療の中で多いこれらのクレームを、未然に防ぐことはできるのでしょうか?

クレームを未然に防ぐには?

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まず大切なことは、問診のときにできるだけ時間をかけて患者さんの希望を聞き、情報を集めることです。

例えば、

• どんな治療を希望しているのか
• 主訴以外にも、他の虫歯や歯周病治療も積極的に行いたいか
• インプラントやメタルボンドなどの自費治療も考えているのか
• 予算は決まっているのか
• 治療にかけられる期間や時間はあるのか


など、最初に細かく問診で聞いておくことで、こちらが治療方針を提案する前に、「患者さんがどのくらい自分の口の中に関心があるのか」「どんな治療を望んでいるのか」「治療にかけられる予算はどのくらいあるのか」など、具体的な情報や想いが知れるため、歯科医師も患者さんの希望に近い治療を提案することができます。

もちろん、虫歯や歯周病の進行具合によっては、患者さんが希望する治療内容にならない場合もありますよね。

そんなときは、どの処置を優先しておこなうかをしっかり伝え、患者さんと一緒に治療方針を決めることで、あとから「そんな話は聞いてない!」というクレームを防ぐことができるんです。

患者さんに治療を提案する際も、決してこちらの意見を一方的に押し付けず、常に「治療の選択肢は患者さんにある」ということを忘れないことも大切です。

また、1つの治療方法だけでなく「代替え案」も提案し、それぞれの治療のメリットやデメリットを伝えることもクレームを未然に防ぐ方法になります。

わたし達歯科衛生士も、患者さんの「治療への意欲」や「経済的状況」を勝手に判断せず、しっかりと患者さん側の想いを聞くことを心がけましょう。

同じクレームを受けないようにしよう

クレームを受けたとき、個人の勝手な判断で対処してしまうと、あとで取り返しのつかない事態が起こってしまうかもしれません。

そんなトラブルを防ぐためにも、日々患者さんと話した内容はしっかりカルテや業務記録に残すようにしましょう!記録を残すことで、トラブルが起きたときに歯科医師も状況を把握しやすくなりますし、自分の担当患者さん以外でも、コミュニケーションをとりやすくなったり情報を共有することができるようになりますから。

そのときただ記録をするだけではなく、患者さんが希望している治療内容や期間などについては、見えやすい位置に付箋を付けるなど工夫すると、大切な情報をスタッフ全員が見落とさずにすみます。

また朝礼やミーティングの時間に、それぞれの担当患者さんの情報を他の歯科衛生士や受付スタッフと共有しておくことも、トラブルを防ぐ方法になります。

おわりに

歯科衛生士は歯科医師より患者さんとの距離が近いため、思わぬクレームを受けてしまうことも多いと思います。

特に経験が浅い歯科衛生士は、患者さんからの突然のクレームに戸惑ったり傷つくこともありますよね。そんな時は1人で抱え込んだり解決しようとせず、クレームの内容を歯科医師や他のスタッフと共有し、解決策を考えましょう!

歯科医療はチーム医療です。診療中もこまめにスタッフ間で情報の共有ができていると、ミスも少なくなり、患者さんから同じようなクレームを受けることもなくなってきます。

日々忙しい業務の中で、患者さん1人1人に時間をかけて丁寧に問診したり、きちんと話を聞くことが難しいこともありますよね。

そんなときこそ、まずわたし達歯科衛生士が心に余裕をもって患者さんに接することで、患者さんの気持ちに寄り添える歯科衛生士になることができると思います。
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この記事のキュレーター

まみん まみん